株式会社アルペンではお客様が買いやすく楽しめるサイトを目指し「スポーツをもっと身近に」というコーポレートスローガンのもと、お客様のスポーツライフがより充実するよう多種多様な商品を豊富にラインナップし、新たに自社ECサイト「AlpenGroup OnlineStore(アルペングループオンラインストア)」をオープン。EC事業部長の武藤様に自社EC立ち上げの経緯や今後の展開についてお話を伺いました。
株式会社アルペン EC事業部長 武藤恵一 様
AlpenGroup OnlineStore(アルペングループオンラインストア)
https://store.alpen-group.jp/
― アルペン様が目指すECやオムニチャネル、デジタルトランスフォーメーションの中で中長期的に目指されていることと、現段階での進捗も含めておうかがいできますでしょうか?
武藤様:フェーズで考えるならばフェーズ0が外部業務委託によるEC立ち上げ、昨年の自社ECの立ち上げがフェーズ1ですね。今期はフェーズ2としてO2Oの中でも店頭での受取サービスの導入を進めています。その次にシームレスなサービスをより拡充していくことがフェーズ3。フェーズ4でデジタルトランスフォーメーションと言うところまで最終的には持っていきたいと思っています。今後は全国シェア1位の店舗数を持つゴルフ5やアルペンアウトドアーズなどのリアル店舗といったアセットを活かした、アルペンでしか出来ないことを実現していきたいですね。
― ECを立ち上げようと思ったきっかけは何ですか?
武藤様:一番大きかったのは、様々な情報がインプットされる中で、ゆくゆくはデジタルやECの領域を広めていかないと生き残れないぞと気づいたことですね。ただ、その時点でだいぶ後発だったので、自社ECを立ち上げる時間すらなく、最初は自社ECのような形で運営を外部に業務委託し、デザインなども一式お願いしていました。プラットフォーマーとも良好な関係を築き、成長もしてきたのですが、将来的なところを見据えるとやはり自前で運営をしていかないといけないだろうという結論に至りました。
― ECを立ち上げた時の反響はいかがでしたか?
武藤様:社内でも反響は大きかったですし、その当時はサイト上での販売だけでなく、店舗発注の仕組みを取り入れていたので、店舗に在庫が無い場合でも翌日お客様のところに届けるというところまでカバーしていたので、その反響が特に大きかったですね。
― 当時、将来的にこうしたいとか、目指していたことはありましたか?
武藤様:正直、その当時はどうしたいという全体像よりは、数字が先行していたのかなと思います。例えば、何年後の売上目標はどれくらいで、その中でECとしてはこれくらい売ろうという枠組みで考えた時に、今のままではダメだろうと感じていました。
― フェーズ0で業務委託によりECを立ち上げ、もう一歩、二歩伸ばすために自社ECを立ち上げるにあたり、業務委託ではなく自社運用を選択した理由を教えてください。
武藤様:独自で企画をしたりですとか、店舗と連動したりですとか、そうなってくると自分たちで運用した方が回しやすいですよね。
― 加えて、知見を溜めていかないとと言うところも?
武藤様:それも大きいですね。ちょうど今年4月から会員統合もしましたので、それを活かすとなると、知見やノウハウの蓄積は必要になってくると思います。
― フェーズ2については、どうですか?
武藤様:今がちょうどフェーズ2でO2Oを始めるところです。自社ECを立ち上げたのが去年(2018年)9月で、今年4月に会員統合して、来年くらいから店頭受取を始める予定です。
― その先のフェーズ3、フェーズ4についてはどうですか?
武藤様:まだ構想段階ですが、できれば配送のリードタイムやコストを考えても近場から出せるようにしたいですし、お店に行った時に在庫が無くても買える仕組みは実現していきたいですね。やりたいことはたくさんあります。まだ思い描いている段階ですが、例えばお店で商品のバーコードを読み込めば、その場でランキングだとかコーディネートだとかの提案が出てくるようになれば更に良いだろうなと思いますし、夢は膨らみますね。
また、ECと並行してアプリも始めましたし、コーポレートサイトではPBのブランドページがあったり、メーカーを紹介するページがあったりと、まだまだ散ってしまっている部分もあるので、オンラインとオフライン含め、とりまとめながら全社としてデジタルトランスフォーメーションに向けた動きを進めています。
― アルペン様として今後どのような顧客体験や、お買い物体験を目指していきますか?
武藤様:キーワードとしては“シームレス”ですが、アルペンの強みはリアル店舗で体験していただけることが大きいと思っています。アルペンアウトドアーズなどはまさにその良い例かと思います。リアル店舗との融合はもちろんですが、どこで買っても同じ買い物体験をしていただきたい。例えば、お店に行かなくてもいろいろな体験が出来たり、オンラインで買った後にお店でアフターサービスが受けられたり、全国に400あるリアル店舗を持っているアルペンでしかできないことがあると思うので、この強みを活かせればと思います。個人的には買い物していることや決済していることを感じさせないような、シームレスなお買い物体験ができたら良いですね。
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